映画「風立ちぬ」を見た。


20130825

久しぶりに映画を見てきました。今回はスタジオジブリの映画「風立ちぬ」です。宮崎駿監督作品ということもあってヒットしているそうですがやっと見れましたのでネタバレなしでレビューします。

「〜〜の〜〜」でもない。主人公が少年でも人外でもない異色の宮崎駿作品

まず注目したいのがここです。今まで頑なといっていいほど「〜〜の〜〜」というタイトルを使ってきた宮崎駿監督がそれをここにきてやめたということにはそれなりの意味があるんだろうなと思うことは当然です。
そして主人公が少年でも金魚のお姫様でも豚でもなく人間の青年。さらにどっぷり腰をすえた大人の恋愛物なのですから驚きです。煙草をふかすシーンも多いですがキスするシーンも多いです。コクリコ坂へのカウンターパンチにしては重すぎます。

あらゆる面で異色といえる今作は監督にとって柱のような作品になるのかなあと僕は感じました。
遺書めいた作品…なのかもしれません。

大人の恋愛物といってもジブリらしさはしっかりとある

上映時間二時間の中で関東大震災から大戦までを描くのですから話のボリュームは多いはずなのですが、テンポがよく場面の転換がとてもスムーズなので見ていて退屈になりません。
ファンタジーものではないからといってもそこは流石ジブリ。随所でドラマチックな夢のパートが差し込まれる事も観客を退屈させないことに一役買っているように思います。

夢を追うことと人を愛すること

主人公はいろいろな事を抱えていきます。色んな矛盾も生まれます。これには当時の社会情勢もかなり影響していて、現代のような選択は恐らく簡単にはできない時代だったと思います。それでも前を向いてがむしゃらに自分の夢と、最愛の人のために主人公は毎日を過ごしていきます。
そして嵐のような日々を走り抜けた先で何を思うのか。ということだと思います。

作中では必要以上のことは語られません。なので零戦が日本軍にもたらした功績や功罪、大戦中の国内の情勢など歴史の認識があるとアウトラインがわかるのでより深く楽しめるように思います。

個人的にはとてもいい映画だったと思いました。もう一度見たいです。

人間が本当の意味で創造的に生きられるのは10年くらい。ということはよく聞くのですが作中でも繰り返し語られていました。
10年…長いようで短いですね。